
#003 ローライと座間味島さんぽ
夏の空と同じような水色の海を覗くと透明すぎて海底までよく見えた。
真っ白な珊瑚礁に反射した光線が海面にゆらゆらと模様を作り、そこにカラフルな水着の人々と熱帯魚がのんびりと泳いでいた。
世界が認めた美しい海、という噂は本当だった。ミシュラン・グリーンガイドでは二つ星に輝いている。
この小さい島に、地球の裏側からも噂を聞きつけた旅人たちがわざわざやってきていた。
ビーチでは、波打ち際ではしゃぐ子供たちのフランス語が響き、南米からきた大家族はシュノーケリングに夢中になっていた。集落では地元のおじぃがイタリア人の女性たちと楽しそうに身振り手振りで会話をしていた。
座間味島を散歩しているとここが沖縄なのか海外なのかわからないようなどこかに迷いこんだような不思議な気分になる。
那覇から船で1時間弱、こんなにも美しい別世界があった。